ここ最近「日本は以前より暑くなった」という声をよく聞きます。異常気象によるものなのか温暖化なのかここでの議論は避けますが、こういった背景からか夏の暑さ対策グッズが数多く販売されています。そこで今回は、数ある製品の中から快適現場プラス編集部がおすすめする「熱中症をしのぐ暑さ対策グッズ(10選プラスα)」をご紹介します。

*本記事は2017年9月に公開されたものです。


2017年の暑さ対策の売れ筋グッズ5選

数ある暑さ対策グッズの中から、世間の皆さんは、どんなものを選んでいるのでしょうか。まずは快適現場プラス編集部独自の集計方法*で算出した、2017年夏の売れ筋ランキングを発表してみたいと思います。

第5位 冷却スカーフ 25ポイント

近年、売上を伸ばしてきたのがこちらの冷却スカーフ。各社から様々な製品がリリースされていますが、基本的な仕組みは、所定の時間スカーフを水に浸し、それを首に巻いて涼感を得るというもの。中には1回水に浸した後は10時間以上、涼感を維持するものもあるそうです。手軽さに加え、ペイズリー柄やドット柄などでデザイン展開が豊富なことも人気の要因ではないでしょうか。

第4位 冷却シート・パック(ジェルシート状のものも含む) 45ポイント

昔から根強い人気を誇るのがこちら。大別すると、ジェルの水分が蒸発する「気化熱」で体温を奪うものと、冷却パックの中の専用薬剤が水を染み込むことで発生する「吸熱反応」を利用するものがあります。熱があるときはおでこに冷却シートを貼り付けますが、暑さ対策でおすすめは首元を冷やす方法です。ぜひ、試してみてください。ただし、冷やし過ぎにはご注意ください。

第3位 冷却タオル 48ポイント

水に濡らして軽く絞り、製品によってはさらに大きく振ることで涼感が持続するというもの。普通のタオルは冷たい水に浸けて涼感を得ますが、これらの冷感タオルは、常温の水でも冷たさを感じることができます。使われている素材や細かい技術は各社で異なるものの、通常のタオルよりも水分が蒸発しやすくなっていて、その「気化熱」で通常のタオルより熱を多く奪うことで涼感を得るという仕組みが大半です。

第2位 寝具(冷却枕/マットほか) 52ポイント

屋外での移動や作業中の暑さ対策グッズが上位を占めるなか、寝苦しい熱帯夜対策の寝具が第2位となりました。クーラーをつけっぱなしにして就寝することに抵抗感を感じる人が多いというのも、上位になった理由かもしれません。ポイント累計では、日本中に認知のある某メーカーの冷却枕がその大半を担っていますが、涼感を得られるタオルケットなども人気を博しているようです。

第1位 冷却スプレー(衣服用スプレー含む) 55ポイント

堂々の第1位は冷却スプレー。場所(部位)を選ばず噴射するだけという使い勝手の良さだけでなく、制汗スプレーや消臭スプレー、日焼け止めスプレーなどに涼感成分がプラスされているものもあり、製品の幅の広さも1位になった理由かもしれません。涼感というより冷感さえ感じる製品もあり、その効果を持続できる時間も長くなってきています。爽快な香り付きの製品も多くランキングに入っています。

通販サイトを中心としたランキングのため、消耗品が上位を占めている傾向にありますが、ランキングを見渡すと、暑さを一時的なものと捉えて“その場をどうにかしたい”というニーズが多いようにも感じとれます。

*本ランキングは2017年7月25日現在で「冷却グッズ」をキーワードに【Yahoo!ショッピング】【楽天ランキング(週間)】【価格.com】【TOKYU HANDS(売れている順にソートした結果の上位)】【薬ケンコーコム】の10位までの商品を順位付け(1位=10ポイント、2位=9ポイント…10位=1ポイント)し、色違いや数量違いは同一商品とカウントした上で算出した、独自の集計結果をもとに作成したものです。


従来の暑さ対策グッズも
時代とともにこんなに進化した<5選>

従来からある暑さ対策のグッズは、時代とともにどのように進化してきたのでしょうか。その一例にも触れてみたいと思います。

1  33段階の風量設定が可能な「扇風機」

クーラーが普及して、家庭で涼しさを得るための家電としての主役を譲った感のある扇風機ですが、独自の進化を遂げていました。現在ではPM*0.1レベルの塵を99.95%除去する空気清浄機能を持ったもの、3段階程度だった風量設定を33段階まで切り替えられるものなどが登場しているようです。

PM* ピコメートル=10兆分の1メートル

2 仰がないでOK 。モバイル「うちわ」

モバイルうちわをご存知ですか? 商品名で「うちわ」をうたっていますが、こちら厳密には手の平で柄の部分を掴める“小型の扇風機”なのですが、従来のうちわの半分ほどのサイズとあってバックなどに忍ばせて持ち歩いている方も少なくないのだとか。仰ぐ必要もないので、手が疲れるとったストレスからも解放されます。

3 和音を完全チューニング 楽器としても使える「風鈴」

打楽器の一種で、海外ものの風鈴ともいえるウィンドチャイム。ツリーチャイム、バーチャイムとも呼ばれるこちらも、日本の風鈴と同様にその音色で涼感を得るというもの。現在、市場で販売されているもののなかには、世界的な評価を受ける日本人指揮者も認めたと言われる音色の逸品も登場しています。

4 都市開発の最先端の現場でも活躍する「打ち水」

路地裏の夏の風物詩「打ち水」の原理は、現在、ヒートアイランド現象などの対策として都市開発の現場で活用されています。水を無駄にしないように雨水や地下水、工業用水などを利用し、真夏のアスファルトの表面温度を下げてくれるのだとか。当然、省エネ効果も期待できます。

5 涼感から虫除けまで。万能さが再評価される「ハッカ油」

ハッカ油とはシソ科の植物から採取されるオイルで、肌につけることで清涼感を得られるのはご承知の通り。近年では、ボディソープに混ぜることで消臭効果が期待できること、虫除け(害虫よけ)の用途で利用する方も増えているのだとか。さらに肩こり解消や、拭き掃除の消臭や殺菌を期待して利用する方もいるようです。


<おまけ>注目のあつまるユニークな熱さ対策グッズ

最後にユニークな暑さ対策グッズをご紹介したいと思います。

空調リュック COOL PACK

最近では老若男女の間でリュックが流行しています。アウトドア用途のほか、通勤や通学で利用している方も目にしますが、気になるのが背中の汗。背中が汗で濡れてしまうため、リュックの利用を避けているという方におすすめのグッズがこちらです。

「空調リュック」という名称ですが、リュックそのものではなく、お気に入りのリュックに付ける形のもの。装着されているファンで取り込まれた風が背中の汗を蒸発させ、その「気化熱」で熱や湿気を奪って涼感を得るという仕組みです。これなら汗の不快感から解放されそうですね。

興味のある方はこちらのページから詳しい情報を入手してみてください。

株式会社空調服 空調リュック COOL PACK特設ページ

今回の調査で感じたことは、市場には多くの暑さ対策グッズが登場していますが、用途や予算、シーンに応じて使い分けることができるということ。一般の方は手軽な消耗品の利用も良いと思いますが、屋外での作業や移動が多い方は、継続的に利用できるもののほうが経済的かもしれません。熱中症のリスクを回避するという点からも、“本格的”なものを選択することがベターだと思われます。

今回の記事のほか、熱中症予防に効果のあるアイテムをご紹介している「熱中症予防に効果が期待できるドリンク10選」や「熱中症予防に効果的な飴、タブレット10選」といった記事もありますので、あわせて確認してみてください。

*本内容は記述時点で入手している情報をもとに執筆された原稿であるため、その内容の実現や確約、正当性をお約束する趣旨のものではありません。あらかじめご了承ください。

参照、引用元

【楽天市場】冷却グッズ | 人気ランキング1位~(売れ筋商品)
暑さ対策、冷却グッズ ランキングTOP20 – 人気売れ筋ランキング – Yahoo .
価格.com – 冷却グッズ 人気ランキング
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ほか