パリ協定をきっかけに、CO2排出量を実質ゼロにする「脱炭素」社会に向けた流れが加速しています。少し前まで環境対策における後進国の印象が強かった中国が「環境大国を目指す」と表明した通り、世界的に環境対策は避けて通れない課題となっています。

このようなトレンドを受け、日本国内においても環境省は、2030年度に向けて温室効果ガス排出量を26%削減(2013年度比)する目標を掲げています。

*参照 環境省「地球温暖化対策計画」の閣議決定について

この目標達成に向けて企業が担う責任は小さくありません。逆に、環境対策に先進的な取り組みをする企業はそのブランドを向上させているむきもあります。

そうは言っても、自社で環境対策に向けて具体的にどのような取り組みを実施すべきかわらかないという、担当者も少なくないことでしょう。そこで注目したいのが「COOLBIZ(クールビズ)」と「WARM BIZ(ウォームビズ)」です。環境省が提唱しはじめ10年以上経て、その言葉自体はかなり浸透した印象ですが、地球温暖化対策として推進されている言葉だという事は忘れ去れている感が否めません。

そこで今回は環境に優しく、企業でも手軽に取り入れられる「カーボンオフ(CO2削減)」を実現する効果的なクールビズ、ウォームビズの方法をご紹介します。

今や当たり前のクールビズとウォームビズ。本当の狙いはカーボンオフ

環境省が2005年から推進している「COOLBIZ(クールビズ)」と「WARM BIZ(ウォームビズ)」。「冷房28℃」「暖房20℃」なんてフレーズ、聞いたことがありませんか。現在ではかなり浸透した印象のあるこれらの言葉ですが、そもそも地球温暖化対策、特に「C02削減(カーボンオフ)」を目的に推進されている言葉だという事は意外と知られていないかもしれません。

しかし、もはや知らないとも言ってはいられません。2016年に発効された「パリ協定」以降、「カーボンオフ」というスタイルは、ビジネスの現場にも大きな影響を持つようになりました。その取り組みは今や企業のブランドイメージに直結し、大手企業では期限を決めて「CO2排出量をゼロにする」との表明をすることがスタンダードにすらなっています。

この流れは全ての業種に関わってくることと言えるでしょう。企業規模や業種を問わず、自社に留まらず商流に存在するパートナー企業や取引相手にも、求められるものとして、「環境への取り組み」が大きな位置づけを締めるようになっているのです。

とは言っても、いきなり環境対策に向けた完璧な対策、それに向けた大規模な投資や事業改革ができるわけはありません。これまでの習慣を少しずつ改善したり、使っていた備品を変えたりすることから始めていくのが現実的でしょう。そして、その現実的な改善策の一つが「クールビズ」であり「ウォームビズ」なのです。

クールビズとウォームビズ。その効果と気をつけるポイントとは

環境省は、2030年度に向けて温室効果ガス排出量を26%削減(2013年度比)する目標を掲げています。そして、その一貫として提唱されているのが「クールビズ」と「ウォームビズ」です。冷暖房に必要なエネルギー使用量とCO2を削減=カーボンオフし、地球温暖化を防止することが目的です。

では、環境に優しい「カーボンオフ(CO2削減)」なスタイルを取り入れた、効果的なクールビズ・ウォームビズの方法とはどのようなものなのでしょうか。

真っ先に思いつくのはエアコンの使い方でしょう。「冷房28℃」「暖房20℃」という設定温度は有名ですよね。ただ、忘れてはいけないのはこの温度があくまでも目安だということ。必ず「28℃」にしなくちゃ! ということではなく、冷暖房時の外気温や湿度、室内にいる方の体調などを考慮しながら、無理のない範囲での室温管理の目安としているもので、厳密に守らなくてはならない数値ではないのです。

大切なのは快適な「体感温度」です! 推奨温度に冷暖房を設定するだけでは快適な状態になりにくいものです。

では、室温管理以外では、具体的にはどんな取り組みが呼びかけられているのでしょう?

こんなに手軽に実現できるグッズを使ったカーボンオフ・スタイル

クールビズの実践方法

クールビズは取組みのひとつとして、環境省は「快適に過ごせる軽装」を呼びかけています。この取組みはかなり浸透しており、夏場のノーネクタイスタイルも当たり前になってきた感があります。クールビズは2005年の6月に温暖化対策の旗振り役である環境省で実施された「上着を脱いでネクタイをはずすと体感温度が2℃下がる」という実験結果に基づいて始められた運動です。室温28℃時の「軽装」と、室温26℃時の「スーツ」の温熱感はほぼ同じであるのだから、その分「省エネ」で「環境にも優しい」ということですね。

体感温度を快適に保つ事は健康面でも色々とメリットがあります。冷えすぎによる血行不良が改善されて顔色も良くなり、おまけに抜け毛予防にも効果が期待できるとの意見もあります。夏バテ・夏風邪を防いで健康を促進する事は、仕事のパフォーマンス向上にも繋がります。

服装以外では、うちわや扇子、冷感グッズや扇風機などのグッズの活用を推奨しています。ノーネクタイだけでは暑い! という方にとっても、グッズを使う事で効果的に体感気温を下げる事ができ、冷房の効果を上げつつ省エネ・コスト削減にも貢献することができそうです。

また、作業現場や風通しの悪い倉庫などの空間が広い場所では、冷房を使用していても効果が薄くなりがちです。炎天下で作業をする場合はもちろん冷房はありませんよね。室内の比ではない暑さが襲いかかってくる為、作業者の熱中症がさらに危惧されるところ。メッシュなどの通気性の高い素材や作業服を身につける事で、衣服内の暑い空気を排出して体感温度を下げる事が出来れば、熱中症や脱水症状を始めとする健康問題を回避するだけなく疲労軽減の効果も見込めますね。

屋外や密室での作業には、昨今、注目が集まる株式会社 空調服の「空調服」も効果的です。空調服は服に付いた小型ファンで服の中に外気を取り入れ、体の表面に大量の風を流すことにより汗を気化させて、涼しく快適に過ごせる優れもの。使用するエネルギーもエアコンなどに比べて格段に少なく、環境にも配慮したカーボンオフ・スタイルな服となっています。冷房の無い炎天下での作業にはもちろんの事、室内でも涼しい風を常に浴びることができる、まさにクールビズに持ってこいの服ですね。

空調服

ウォームビズの実践方法

寒さは何かと身体に堪えるもの。手足の冷えやしびれなど、身体の悲鳴に負けてついつい暖房を強めに使ってしまいますよね。暖房使用を控えるには、身体を効果的に温めるコツを知っておくことが大事です。ウォームビズは主に「身体を効果的に温める」事や、温かな場所に人を集める「ウォームシェア」で過剰な暖房使用を控える事を呼びかけています。

防寒としてある程度、厚着することは大前提。さらに効果的な身体の温め方として、太い血管のある首・手首・足首の「三つの首」を温める事が推奨されています。たくさんの血流が集まる場所をあたためる事で身体全体があたたまり、冷え性などの改善にも効果バツグンです。具体的にはマフラー、手袋、レッグウォーマーなどを着用し、貼るタイプのカイロと組み合わせたりする事で寒さに負けない服装ができそうです。その他にも、ひざ掛けやストールを活用して身体から熱が逃げないようにする事や、保温性の高い機能性素材をインナーウェアに着用する事などが推奨されています。

現場で身体を動かす方には保温性と共に機能性も大事ですよね。手を動かす作業では手袋の使用などは何かと制限されるもの。そんな方には「あったかベスト」などの電熱ヒーター式のベストがオススメです。いつも着ている作業着の下に着る事ができますし、充電式バッテリーで何度も使うことが出来るので、カイロなどの発熱グッズと比較してもゴミが発生する事がなくエコですよね。値段もお手頃ですので、一度試してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

いかがだったでしょうか。
早急な環境対策が叫ばれる現代であっても、暑さ寒さは世の常です。クールビズ・ウォームビズを取り入れ、グッズを賢く使って厳しい季節を乗り切りましょう!

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<参考URL>
環境省 「地球温暖化対策啓作」の閣議決定について
環境省 「COOL CHOICE」