寒い季節は身体も強張ってしまい、日々の疲れがたまりやすくなっています。毎日の習慣でしっかり仕事の疲れを落とせるようにしたいものです。そこで気をつけたいのは、毎日入る「お風呂」の入り方。入浴は寒さで強張った身体をほぐすのに一番ですし、実はそれ以上のうれしい効果がたくさんあります。「お湯を張って入浴するのは面倒だし水道代がもったいない」という方も、シャワーだけで済ませてはもったいない! ということで、今回は入浴の持つ効果を紹介したいと思います。

 

湯船につかると、これだけからだにいい!

寒い季節はゆっくりお風呂に入って温まるだけで疲れがほぐれます。疲れが取れる効果の他にも湯船につかって体の芯まで温まることで、更にたくさんの効果があることはご存知でしょうか?

その効果の一つが、低体温の改善。実は、正しく湯船につかることで基礎体温が0.5〜1.0度上がると言われています。基礎体温が上がると病気にかかりにくくなりますし、代謝が上がるため美肌やダイエットの効果も期待できます。また、基礎体温が高くなると血行がよくなり、疲労物質が体に溜まりにくくなるため、疲れにくい体を手にいれることができます。

また、寒い季節にお湯につかるのは単純に気持ちがいいですよね。お風呂につかると交感神経が刺激され、ストレス軽減効果やリラックス効果もあって、体だけでなく心の疲れもグッとほぐれていきます。リラックス効果のおかげで睡眠の質も良くなる効果がありますので、疲れが翌日に残るという方ほどお風呂でゆったり過ごすことをオススメします。

プラスアルファでこれだけ良いことがたくさんあるのですから、忙しい時もシャワーだけで済ませてしまうのはもったいない。むしろ忙しい時ほどお風呂にはいる時間をとって、心も体もリセットさせた方が翌日もスッキリ仕事にのぞむことができそうです。

 

知っている? 疲労回復のための正しい入浴法

では、正しい入浴方法とは、どのようなものでしょうか。東京都公衆浴場業生活衛生同業組合が、医学的に正しい入浴方法としてオススメしているのが下記になります。

①入浴前にコップ一杯の緑茶か水を飲む
②お湯を体にかけて、温めてから湯船に入る
③まずは2〜3分間半身浴をする
④体が温まったら肩までつかる
⑤一旦上がり、体を洗う
⑥もう一度湯船に入り、肩までつかる
⑦お風呂上がりには、水分補給&体のクールダウンを忘れずに

【参照】環境省
ありがち?冬のオフィスは●●●●!?|ウォームビズ(WARMBIZ)

入浴前後の水分補給や半身浴については実践されていますか?

慣れるまでは少し意識する必要があるかもしれません。特に水分補給は大切です。お風呂にゆっくり入ると約500ccの汗が出ると言われています。水分が失われると血行が悪くなりますので、入浴前後の水分補給で失った水分を補いましょう。

次に、お風呂の温度と時間について。冬場になると42度くらいの熱いお風呂に入りたくなるものです。熱いお風呂は体がシャキッと温まるような気がしますが、ゆっくり入浴するとのぼせてしまいますね。また、熱いお風呂にササッと入って体の芯までは温まらないのです。体を芯から温めたい時は血液が循環する時間を確保することが重要です。「40度で10〜15分」くらいが目安になります。ややぬるめのお風呂にゆったりと入ることで、お風呂から出た後も指先までポカポカの状態を長くたもつことができます。

また、入浴のタイミングもポイントの一つです。実は、お風呂に入るのは食事の直前がオススメ。お風呂に入ると体の表面の血行がよくなり、逆に内臓の血液は少なくなって働きがにぶくなるため、おなかが空きにくくなり食べる量を抑えられます。ついつい食べ過ぎてしまうという方は、ご飯の直前にお風呂に入るようにしてみてはいかがでしょうか。

 

お風呂上がりに気をつけたいこと

お風呂上がりの水分補給は前述のとおりとても大事です。入浴後の冷たいビールは最高! ですが、入浴の効果を優先するのであれば、体内が急激に冷えてしまう冷たい飲み物はなるべく控えた方が良いでしょう。なるべく温かい飲み物を選ぶことで、体を温かくたもつ事ができます。温めたスポーツ飲料などが吸収しやすくオススメですが、糖分の低いものであれば基本的にはOKです。

また、お風呂上がりにはどんな服装をされていますか?

寝巻き、部屋着やジャージ、パジャマなど、リラックスできる服装になる事がほとんどですよね。お風呂上がりの服装で気をつけたいのは、熱を逃がさない事と、汗で体を冷やさない事。パジャマのような薄手のものを着てしまうと入浴後の体の熱で発汗し、体が冷えてしまう事があります。バスローブのような厚手のものを着ると汗も吸収してくれて湯冷め防止になります。バスローブがなければ、吸水性の高い厚手のスポーツインナーなどを着るのがオススメです。お風呂上がりは温まった体の熱を逃がさない服装を心がけましょう。

 

まとめ

日々のルーチンワークの中にある入浴は、特に意識しなくても体が勝手にやってくれるようなところがありますよね。ですが、毎日する事だからこそ改善した時の効果は絶大です。「休日は寝ないと疲れがとれない」「若い頃より無理がきかなくなった」なんて方も、効果的な入浴を意識することで日々元気に過ごすことができそうです。ぜひ入浴を習慣に取り入れて、快適な生活を手に入れましょう。

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*本内容は記述時点で入手している情報をもとに執筆された原稿であるため、その内容の実現や確約、正当性をお約束する趣旨のものではありません。あらかじめご了承ください。

 

<参考URL>
NUMBER WEB『<生活習慣を見直そう> 入浴で太らない 「40℃のお湯に20分で、一挙三得の効能あり」』

WARMBIZ「あなたは●●●●派?それとも○○○派?」

東京銭湯『「湯船につかる」「シャワーだけ」 これだけ違う眠りの満足度』