さる、2018年7月18日〜20日の3日間、連日猛暑が続く中で、東京都内ではそんな猛暑対策のための最新グッズやサービスを集めた展示会「第4回猛暑対策展」が行われました。衣・食・住・その他のカテゴリにおいて、猛暑対策に関連するさまざまなアイデアが集結するこの展示会から、現場に役立つ情報をレポートします。

【衣】汗をいかに冷やすかが猛暑対策の定番

猛暑対策においては、どのような服を着ればいいのかというのは悩みどころ。暑さによる熱中症対策はもちろんですが、紫外線対策やニオイ対策も気になるところです。

そんな中で、展示会では「汗を冷やして涼しくなろう」という発想から作られた衣服が多く見られました。

 

まずは、『空調服』(株式会社空調服)。ファンで汗を冷やすというシンプルな発想から生まれたアイテムながら、その使い心地の良さや優れたコストパフォーマンスで、夏場の現場では「一度着たら手放せない」とも言われる定番アイテムです。さすがに定番だけあって、ブースの前も試着を希望する人の列が絶えない盛況ぶりでした。

 

同様に注目を集めていたのが、着ると涼しく感じる独自の技術で作られた冷却インナーの『フリーズテック』(株式会社リベルタ)。特殊プリントで処理された生地が汗を吸収すると、吸熱特性によって繊維の温度が下がり冷感効果を発揮するというもの。素早く汗を吸収し、防菌防臭加工に加え紫外線カットなど夏場のインナーとして欲しい条件が揃ったアイテムで、こちらもその効果を体感しようと多くの人が試着体験に訪れていました。

 

その他にも、保冷剤を使った衣服や着けても涼しいヘルメットなど、暑さ対策を備えた衣服がたくさんありました。

 

株式会社空調服の空調服着用の様子

一度着たら手放せないと評判の『空調服』(株式会社空調服)。

 

【食】流れ出る水分と塩分をいかに補給するか!?

猛暑対策においては、汗から流れ出てしまう水分や塩分をはじめとした栄養分の補給も欠かせないポイント。そんな中で、特に多く目についたのが塩分補給のためのソルトサプリです。

 

『塩分チャージタブレッツ』(カバヤ食品株式会社)は、塩分に加え、カリウム、クエン酸など水分の吸収を助ける成分を含んだタブレット。噛んで食べられるので、時間を選ばず何かの合間に手早く摂取できるのが特徴です。味はソルトサプリなので少ししょっぱめですが、クエン酸の爽やかな酸っぱさとほのかな甘味もあって、ちょうどスポーツドリンクを濃縮して柔らかめのラムネに仕上げたというような味わい。これは美味しい!

 

他にも猛暑対策のためのアイテムだとひと目でわかる、そのものズバリのネーミングがわかりやすい『灼熱対策ソルトサプリ』や『熱中症対策水』(ともに赤穂化成)や、日本では昔から暑さ対策の食べ物として親しまれてきた梅干しを手軽に食べられる『カリカリ梅』(赤城フーズ)などが人気でした。

カバヤの「塩分チャージタブレット」

『塩分チャージタブレッツ』(カバヤ食品株式会社)。水分補給は心がけていても、塩分はつい疎かにしがちなところにピッタリ!

 

【住】環境に配慮しコストをおさえる冷却装置がトレンド

オフィスや工場、倉庫など、現場の居住環境における猛暑対策は、エアコンが定番になりますが、一方でそのコストは無視できないもの。また温暖化対策を考えると、別の方法が模索されるところです。そんな中で、展示の多くは環境にやさしくコストのかからない方法で、いかに空間を涼しくできるかがポイントになっていたように思います。

 

展示会で目立ったのは、空気をかき回して涼しくする器具で、天井にぶら下げるタイプの大型プロペラ型のファンや、ピンポイントに風を送り出す扇風機タイプの製品が多く見られました。

 

会場で特に人の目を集めていたのが、風に加え水をプラスした『クールミストLine』(東横サポート有限会社)。超微粒子の水をエアーとともに吹き出し、気化熱で涼しくする器具です。驚いたのは、噴出する粒子に近くであたってもまったく濡れないところ。これにあたっているだけで体感温度-8℃ということですが、確かにとても涼しかったです。

 

クールミスト

水を使っているのに全く濡れない『クールミストLine』(東横サポート有限会社)。

 

まとめ

最高気温35℃前後の暑さが連日続く中では、どんな業種であろうとも、あらゆる現場で暑熱対策や熱中症対策は欠かせません。そんな中で、「何かいい方法はないか」と多くの人が来場していました。

猛暑対策のために何ができるのか、そして何をすべきなのか。暑さ対策を今年だけのこと、と考えず今だからこそ事前対策をしっかり行っていきたいと考えさせられた展示会でした。