建設や工事の現場には様々な危険が伴います。自分の思いもよらないところで事故が起きるかもしれません。不安定な足場や高所での作業や、重機を使う作業では大きな事故に繋がるものも。また多くが屋外での作業になるため、熱中症などの病気になる可能性もあります。それらの危険から身を守る安全対策グッズをご紹介いたします。
事故も病気も! 現場にはどのような危険があるのか
では、まずは実際の現場にどういった危険が潜んでいるのでいるか確認していきたいと思います。ここでは、まず現場の危険を大きく「事故」と「病気」に分けて考えていきます。
<事故>
・転倒 工事によってできた穴や溝にはまって転んでしまい、捻挫や骨折する事故が多く発生しています。物が散乱する工事現場では物につまづいてしまう危険もあります。
・物の落下 高い足場上で作業員が誤ってものを落としてしまい、下にいた作業員に当たってしまうことがあります。これはものが大きかったり当たりどころが悪ければ命を失いかねない事故に繋がります。
・墜落 不安定な足場での作業でバランスを崩しての作業員の転落事故はいまだに起きています。生死がかかわる事故ですし、命が助かったとしても大怪我は避けられません。
・巻き込まれ 機械を動かしている際に気づかず近付き、服やからだの一部が巻き込まれたり挟まったりする事故も多発しています。大怪我をしやすい事故です。
<病気>
・熱中症、脱水症 屋外であることが多い現場でなんといっても多いのは熱中症です。水分不足になりがちな特に夏場の炎天下での作業中に起きることが多くあります。
・風邪、インフルエンザ 冬場は屋外の寒風吹きすさぶなかの作業も珍しくありません。作業で汗をかき、体が冷えて風邪を引いてしまうこともあります。肉体労働で弱ってインフルエンザウイルスに感染することも。
・粉塵、アスベスト 解体工事などにより大気中に飛散した粉塵を吸い込み、体調不良を起こすことがあります。特に化学物質のアスベストは呼吸器の健康被害を引き起こし、喘息や最悪の場合はがんを誘発します。
事故も病気も、どちらも働く人たちの安全に大きく関わることです。これらの原因はそれぞれ異なりますが、どちらも対策さえしていれば防げることが多いものです。次項ではその対策方法を見ていきます。
油断大敵! 怪我・事故から守るための「事故対策」その方法&グッズ
それでは、まずは事故の危険から身を守るための対策はどのようなものがあるでしょう。役立つグッズと併せてみていきたいと思います。
・転倒防止
不用意にものを置きっぱなしにせず整理整頓に努めましょう。そして、作業床の最大積載荷重の確認と表示を行い、踏み抜きなどの事故が起きないよう注意を促します。作業中にできたくぼみにはネットで覆い、可能であればトラロープなどで分かりやすく区別をしておくと良いでしょう。
・落下防止
高所で作業していることを掲示し、真下を通行しないよう周囲を歩く作業員に注意を促しましょう。また必ずヘルメットの装着を義務付けましょう。高所での作業時には滑り止めのついた作業用手袋を使用し、落とさないよう心がけましょう。
・墜落防止
作業場が2m以上になる作業では必ず安全帯を着用しましょう。また2019年2月から5m以上の高所での作業にはフルハーネスの着用が義務化されました。転落事故を防ぐ命綱となりますので必ず装着しましょう。命綱となるロープ、固定するためのフック、落下時に体を支えるベルトで構成されています。安全帯は腰のベルトで支え、フルハーネスは腿、胴体、肩などに荷重を分散して支える構造になっています。
・巻き込まれ防止
重機を使う際、作業員は使用する旨の声掛けをし、周囲の作業員が安全な位置にいることを確認して合図を出しましょう。また作業区域にはコーンや掲示などで立ち入りを制限しましょう。
体の調子に耳を傾けよう「病気対策」その方法&グッズ
ここからは現場で注意しなければならない病気や、その原因となる事柄から身を守るためにはどうすればいいのか。そのポイントと方法、そして対策グッズを順番に紹介していきます。
・熱中症、脱水症防止
高温多湿のなかでの作業時はこまめに休息をとり、水分と塩分(ナトリウム)を摂取しましょう。また通気性の良い服装を着用し、空調服や冷却ベストを身に付け体を冷やしましょう。空調服とは作業着にファン(扇風機)が内蔵されており、作業中重さもなく常に風が送り込まれる作業着です。
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・風邪、インフルエンザ対策
手洗い、うがいを徹底し、咳やくしゃみがある作業員にはマスクの着用を促しましょう。また休憩所や事務室など多くの人が集まる場所には加湿器を設置しましょう。
・粉塵、アスベスト対策
作業中なるべく埃が舞わないよう、可能であれば水や飛散抑止剤を掛けこまめに掃除をしましょう。またアスベストの場合は飛散しないよう注意を払って除去作業を行います。アスベストの表面に薬液を吹き付けて固めたり、取り除いたアスベストは袋詰めにします。作業員は防塵マスクやゴーグルを着用し、アスベストには直接触れないよう気を付けましょう。
まとめ
現場での作業には様々な危険が潜んでいることを常に意識し、注意を怠らないようにしていきたいところ。身の回りに危険があることを意識するだけでなく、日々の確認作業や安全対策グッズの積極的な取り入れなど、安全で快適に働ける現場作りをしていきたいものです。
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